


SDGsやエシカルという言葉が多く聞かれるようになった昨今。そんな社会の流れが強い追い風となり、国際的にも漁業が生態系に及ぼす影響が広く周知され、様々な資源管理の取り組みが各地で進められるようになりました。FIPは、国際認証(MSC)取得レベルまでその漁業を高度化させることを目標にした取り組みです。FIPによる漁獲量は世界の10%を占めるほど国際的にも急速な広がりを見せています。日本漁業の中でも、2016年「東京湾スズキFIP」を皮切りに浸透しつつあります。


苫前ミズダコFIPはミズダコ資源の持続可能性を高めることと同時に、苫前という地域コミュニティの持続性も追求するものであり、他のFIPとは一線を画したものと言えます。
いつまでも続くミズダコ資源とそこに住む漁師や水産関係者、地域住民がプライドを持って地域と生きる。そんな未来の実現のために始まりました。
苫前いさり部会、株式会社UMITO Partners、道総研稚内水産試験場が各役割を追行し2023年3月まで活動を行います。6ヶ月ごとの進捗会議をはじめ、資源に影響が出た場合発動する漁獲管理ルールの決定や予防的管理措置について、これまで議論してきました。また、国内外のマーケットでの持続可能な水産物の需要が高まっていることを好機として、既存の流通経路を利用した地域に負担のかからない新たな販路開拓や、漁獲情報の収集、活用へのIT技術の導入を検討し、日本沿岸漁業の先を行く苫前ミズダコFIPを目指しています。

