

北海道の海は、冷たく厳しい。
私はこの荒れる日本海に真摯に向き合うことで、漁師としての経験を積んできました。荒々しい海も時にはおだやかな表情を見せ、海の恵みを私たちに分けてくれます。この海と生きて32年、これからも漁業を通じてこの海を皆さんにおすそ分けできるよう、漁師としての技術向上はもちろん、新しい取り組みにも前向きにチャレンジしていきます。




去年は留萌管内の沿岸で大規模な群来が見られメディアでも話題になるなど、資源枯渇が心配されながらも近年また水揚げ量が増えつつあります。このあたりの地域では、大きな樽にニシン漬けや飯寿司などを作る家庭も多いです。もちろん、刺身。塩焼き・煮付け。数の子も最高!


国産ダコ漁獲量の6割を占める北海道。北海道のタコと言えばやはりミズダコです。ウキと竿の役割である樽を、潮の動きを利用して流し、縄張り意識の高いミズダコが樽の先についた「イサリ」に反応し、襲い掛かってくるところを狙います。海底地形の把握や潮読み等、漁師としてのセンスも問われるとても奥が深い漁法です!


7月の碧海の海には、時おり黒い煙を吐きながらナマコ漁をする船を観ることができます。八尺と呼ばれる鉄の塊を船で引っ張り豪快に漁獲します。危険を伴う漁なので一瞬たりとも気を抜けません。そうして漁獲されたナマコは黒いダイヤと呼ばれ、品質、味ともに最高級品として中国へと輸出されます。

